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事務局ニュース【NO.2014-141】

【第8回シンポジウム『がんーみんなでつくる予防と医療ー』開催報告】

第8回シンポジウムが、3月1日(日)、東京神田の学士会館で開催されました。あいにく雨模様の冷え込んだ天候でしたが、 医療関係者、研究者に加え、メディア、企業、さらに一般の方々など、150名ほどの方々で会場は満席となりました。

第1回シンポジウム『がん診療の明日を創る』から7年、依然として、がんはわたくしたちのもっとも関心の高い病気のひとつです。 今回は、『がん―みんなでつくる予防と医療―』というテーマのもと、第1部『変わるがん医療』では、第1回のシンポジウムに登場くださった先生方に、 この7年をふりかえり、がんをとりまく研究、診療はどう変わったか、また医療の現場でおこなわれている最前線の診療方法などさまざまな切り口から、 お話しいただきました。

第2部『病まないがん医療』では、遺伝子医療による遺伝性のがんの予防、ゲノム解析を取り入れた最新の臨床シークエンスについて、 さらにはがん患者としての体験や、患者団体の活動を通しての課題と取組み、これからの研究体制の方向性など、幅広い見地から意見が交換されました。

会場からは、熱意のこもった多くのコメントをいただきました。
「変化の激しい過去、現在、未来のがん研究の流れが理解できた」
「第1部では専門的がん医療の最前線、第2部ではがん医療におけるいわば当事者の具体的でわかりやすい構成で、勉強になった」
「家族を何人もがんで亡くしているが、当時の医療から格段に研究がすすんでいることを実感した。最前線の医療に取り組んでいる方々に感謝している」
「すべての議論が『お金』の問題にたどりつくと思うが、産官学協力により、医療に反映してほしい」
「ゲノム医療への期待を感じると同時に、日本の知力を事業化する力不足をなんとかしないと…」
「それぞれの持ち時間が短く、伝えたりないという印象が残った」
「患者さんとしての体験はリアリティがあった。患者、市民もネットワーク・オブ・ネットワークスに入れて、よりよい未来をつくってほしい」
「基調講演から患者さん自身の体験などまで、いろいろな切り口で、手ごたえがあった」
「5年生存率が依然として低いままのすい臓がん治療は優先してなんとかしてほしい」

シンポジウムの開催につきましては、会員の皆さま並びに協賛いただきました法人の皆さまにはたいへんなご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。 今回のシンポジウムでの議論が契機となり、当機構の活動にいっそうのご協力をいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

【第1部 変わるがん医療】 

基調講演その1 『日本のがん医療の現状と対策』

武藤徹一郎 ((公財)がん研究会・メディカルディレクター 健康医療開発機構・理事長)

[講演資料]

基調講演その2 『新たな時代を迎えたがん免疫療法』

河上 裕(慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 所長)

[講演資料]

基調講演その3 『日本発がん分子標的薬開発研究の現状』

上田龍三(愛知医科大学腫瘍免疫寄附講座・教授)

[講演資料]

基調講演その4 『がん医療を変える“もの”はなにか? 5W1H』

土屋了介((地独)神奈川県病院機構・理事)

[講演資料]

【第2部 病まないがん医療】  パネル・ディスカッション

「体質を知って、予防する。遺伝性のがんについて

古川洋一(東京大学医科学研究所臨床ゲノム腫瘍学・教授)

[講演資料]

「がんゲノムとその未来」

宮野悟(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター・教授)

[講演資料]

「パンキャンジャパン:わたくしたちにできること〜リサーチ・アドボカシー〜」

古谷佐和子(NPO法人パンキャンジャパン・事務局)

[講演資料]

『ステージ4の大腸がん患者から』

浅川澄一(ジャーナリスト、前日本経済新聞者編集委員)

[講演資料]

『共創社会のデザイン〜大きな時代の変化の中で〜』

渡辺泰司(独立行政法人科学技術振興機構)

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