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事務局ニュース【NO.2013-114】

2013年度第1回GDHDパーティのご案内

日 時:2013年7月3日(水)18時30分〜20時30分 

場 所:学士会館 (千代田区神田錦町3−28) 203号室

参加費:¥5,000 (お食事、お飲み物代含む) 但健康医療開発機構会員は¥3,000

主 催:横山禎徳 社会システムデザイナー・健康医療開発機構 理事

キー・プレゼンテーション:宮野悟 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター 教授, 健康医療開発機構 理事

タイトル及び概要:「ヒトゲノム解読から10年、黒船来航から160年―日本は夢物語、米国では明日の問題」

生物のDNA情報を読み取る装置は一般にシークエンサーとよばれ、A, T, C, Gの文字で綴られるDNA情報(ヒトの場合30億文字の情報)をコンピュータで読めるように取り出すことをシークエンスとよんでいる。 半導体チップでDNAを読む革新的なシークエンサーの実用化により、2013年には誰もが自分の全DNA情報を10万円で丸ごと手にいれられることが確実になった。 数年のうちには、1万円ゲノムの技術も実用化される。これまで主に生物や病気の「研究」(研究費という少額のお金の空間)のために行っていたシークエンスに対し、 がんや患者さんの全DNA情報をシークエンスし、臨床的に翻訳・解釈し、治療として「患者さんに戻す」臨床シークエンス(医療費という巨大なお金の空間)の時代が始まる。 健康・医療のビッグデータも誕生し、ビジネスが画策されている。2013年、我々が東日本大震災で政策が混乱するなか、 米国NIHは「明日の問題として」“Genomic Medicine Meeting”(個別化ゲノム医療の会議: http://www.genome.gov/27549225)を2011年6月29日に第1回を開催し、 2013年1月28-29日に第4回を開催している。4回は医師の教育をテーマにしており、もうすぐ“Unifying US Efforts for Coordinating Genomic Medicine Implementation”と “Genomic Medicine is Global”の議論に入る。米国内の一致団結と、アジアがターゲットだ。2013年1月10には、米国NIH所長フランシス・コリンズは、“NIH and Big Data” のために今年Associate Director for Data Scienceを設置すると発表した。太平洋の向こうでは「未来はとっくにはじまっていた*」。 この間、我が国では、iPSノーベル賞、京コンピュータ世界一など、嬉しいニュースですこし心は癒された。黒船来航で日本は覚醒し、 明治政府を作り近代国家を建設していったが、ヒトゲノム解読から10年、日本のガラパゴス化はここでもすすんでいるように私の目には写っている。

*フランシス・S・コリンズ著(矢野真千子訳)「遺伝子医療1954年12月生革命」の第1章のタイトル「未来はとっくにはじまっている」を改変。

【宮野悟先生略歴】

1954年12月生

東京大学医科学研究所教授 ヒトゲノム解析センターDNA情報解析分野を1996年より、2009年よりシークエンスデータ情報処理分野も併せて担当

1977年九州大学理学部数学科卒業、1979年同大学大学院理学研究科修士課程数学専攻修了 

1979年九州大学理学部附属基礎情報学研究施設助手、1981年数学科助手 

1985年−1987年西ドイツ・Alexander von Humboldt Research Fellow                

1987年西ドイツPaderborn大学情報科学科助手

1987年九州大学理学部附属基礎情報学研究施設助教授                          

1993年同教授を経て、1996年より現職

GDHDパーティへのお誘い

7月3日に今年度第1回目のGDHDパーティを開催します。自分に関係あるかどうかなどお考えにならず、是非ご参加ください。 このパーティは毎日の生活の中では出会うことのない人たちに出会う「場」です。お互いいろいろ話をし、ふーん、おもしろそうなことをやっている,おもしろい人、変わった人、魅力的な人がいるなと感じ、そういう人に今日は何人か出会ったなという気持ちを持ってお帰りいただきたいのです。

このパーティは健康医療開発機構が主催していますが、この機構のテーマはTR、すなわち、Translational Researchです。聞き慣れない方も多くおられるかもしれません。TRとは生命科学などの基礎的研究成果を健康医療分野で実用化するための橋渡しをする研究のことです。 TRが活発になるためには、研究者、医師、企業、行政、政策立案者,その他、諸々の幅広い分野の方々が分野を超えて機能的・有機的に協力できることが自然に出来上がっていくのが望ましいはずです。そのためには、まず、出会い、知り合うこと、それも、インフォーマルな場で知り合うことが大事ではないかと考えています。そのための「場」としてGDHDパーティを年に数回開催する予定です。

ところで、GDHDとは日本語です。「偶然の出会いは必然の出会い(Guzenno Deaiwa Hitsuzenno Deai)」の頭文字をとったものです。すなわち、何となく来てみたパーティで偶然知らない人に出会い、ちょっと話をして、記憶に残り、それが何かのことで再び出会い、何か予想もしなかった形でTRの活動につながっていくことを期待しています。 このパーティに参加するのに気が乗らないということもあるかもしれません。どうせ、いつものパーティのように知った同士が話をして終わりだろうし、こんな医療とか創薬の分野など自分に関係ないから知らない人ばかりだろう。そういう人と話をするのもおっくうだし・・・という風にお考えではないかと思います。

このGDHDパーティはそのようなパーティとは違います。知らない同士が自然に話をするような工夫が組み込まれています。何となく、知らない人と話をしてしまうようになっているのです。主催者側のメンバーは参加してくださる方々がこれまで会ったことのない人と話するきっかけを作る努力をしています。だから、出不精で知らない人と話をするのがおっくうな人こそ参加していただきたいのです。それによって新たな出会いが起こることを期待しています。

主催者代表 横山禎徳

参加申し込み

参加ご希望の方は事務局 sanka@tr-networks.org までご連絡下さい。
特に申し込み受付のご連絡はいたしませんが、定員になり次第申込を締め切りますので、ご参加いただけない場合には、事務局よりご連絡いたします。

以上

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